書評:『εに誓って SWEARING ON SOLEMN ε』森博嗣/講談社文庫

Gシリーズ第4弾。以前の書評はこちら。

第1弾『φは壊れたね』の文庫版購入をきっかけに森博嗣作品を読むようになったので、文庫で、ということになるけれども唯一新刊刊行を追って読んでいるシリーズになる。

εに誓って SWEARING ON SOLEMN ε (講談社文庫)

εに誓って SWEARING ON SOLEMN ε (講談社文庫)

山吹早月と加部谷恵美が乗り込んだ中部国際空港行きの高速バスが、ジャックされてしまった。犯人グループからは都市部とバスに爆弾をしかけたという声明が出される。乗客名簿にあった「εに誓って」という団体客名は「φは壊れたね」から続く事件と関係があるのか。西之園たちが見守る中、バスは疾走する。

ここまでGシリーズを読み進めてきて、1作1作のトリックやストーリーよりも、きっとこのシリーズ全体としての作品性の方を重視して書かれているのかなと思う。本作も、結末としてはそんなに意外ではないのだけれども、本作の中に張られた伏線が、シリーズ作品として、こんごどのようにつながっていくのかな、といったかんじだ。
飛び飛びで読んでいるので、どうもつながりが記憶の彼方になっていってしまうのだけれども、また完結したあとにでも、続けて読み返してみたりすると新たな発見やつながりが見えてきて面白そうです。