ベルギーGP

スパは見ているだけでも唯一楽しめるコースなのだけれども、今年はある意味では楽しめたし、ある意味では残念な展開だった。展開は波乱万丈だったが、結果にはちょっと興ざめ。モータースポーツは純粋なスポーツではないので、ルールが複雑になり、純粋な才能や資質だけが比較されるわけではないので仕方がない部分もあるのだが、うーん。

Fマッサ 予選2位/決勝1位(繰上) ポイント74p/2位→
Kライコネン 予選4位/決勝18位(リタイア完走扱い) ポイント57p/4位↓

Fマッサはレース後の繰上により1位扱いとなったが釈然としないだろう。今回のレースではKライコネンとLハミルトンだけが飛びぬけていて、Fマッサはいいところがなかった(堅実なレースではあったが)。とはいえ、順当に行けば3位獲得がやっとだった展開からの棚から牡丹餅。ドライバーズポイント争いにおいてLハミルトンとガチンコ勝負したいのであればこの勢いと運は逃してはならないだろう。

Kライコネンは表に出していないだけでかなりの激情家だと思う。3年連続のスパでの優勝を目指して素晴らしい走りを見せていたが、最後の最後での降雨で全て(まさに)水の泡に。ドライバーズポイントランキングでも4位に後退、今シーズンはFマッサのサポートとコンストラクターズでの1位獲得を目指すことになりそうだ。

Lハミルトン 予選1位/決勝3位(繰下) ポイント76p/1位→
Hコヴァライネン 予選3位/決勝10位 ポイント43p/6位↓

「タイヤにやさしくない」という標語を掲げられているマクラーレンだが、翻して言えば気温の低い環境におけるレースではタイヤに熱を入れやすいということであり、ここ数戦は環境要因もマクラーレンの優位に貢献している。

LハミルトンはKライコネンにパスされるもその後の喰らいつきはさすが。しぶとく追いかけ続けたからこその逆転であり、ライコネンをドライバーズポイントランキング争いから蹴落とす結果を生み出したといえる。レース終了後の25秒加算という裁定は本人にとってはもちろん、ファンにとってもある意味で興ざめだ。

Hコヴァライネンはここ数戦好調であったが、本戦はいいところなし。

  • BMW(ポイント107p/3位→)
Nハイドフェルド 予選5位/決勝2位(繰上) ポイント49p/5位↑
Rクビサ 予選8位/決勝6位 ポイント58p/3位↑

来シーズンのシートを失いかけていたNハイドフェルドがここ数戦復調気味。今回も最後の最後でウェットタイヤへの交換が見事に当たってごぼう抜きでの3位(その後繰り上がって2位)獲得。とはいえ、彼の来シーズンはFアロンソの動向次第だろうが…。

Rクビサは目立たなかったものの6位に入りKライコネンをドライバーズポイントランキングで逆転。

Tグロック 予選13位/決勝9位 ポイント15p/10位→
Jトゥルーリ 予選11位/決勝16位 ポイント26p/7位→
Fアロンソ 予選6位/決勝4位 ポイント23p/8位↑
NピケJr 予選12位/決勝リタイア ポイント13p/11位→

ルノートヨタコンストラクターズ順位4位を争っているが、まだ逆転はできていない。残り5戦でも熾烈な争いになるだろう。

Fアロンソは前戦の消化不良を解消するかのような走りで4位入賞。Mウェバーを抜いてドライバーズポイントランキングで8位まで上がってきた。今シーズンのルノーのマシンでこの結果は立派。

Mウェバー 予選7位/決勝8位 ポイント19p/9位↓
Dクルサード 予選14位/決勝11位 ポイント6p/16位→
  • ウィリアムズ(ポイント17p/7位→)
Nロズベルグ 予選15位/決勝12位 ポイント9p/14位↓
中嶋一貴 予選19位/決勝14位 ポイント8p/15位→
Sベッテル 予選10位/決勝5位 ポイント13p/12位↑
Sブルデー 予選9位/決勝7位 ポイント4p/17位↑
  • ホンダ(ポイント14p/9位→)
Jバトン 予選17位/決勝15位 ポイント3p/18位↓
Rバリチェロ 予選16位/決勝リタイア ポイント11p/13位↓

トロロッソのポイント獲得によりついにコンストラクターズ9位に転落(後ろにはポイント0のフォース・インディアのみ)。

Aスーティル 予選18位/決勝13位 ポイント0p
Gフィジケラ 予選20位/決勝17位 ポイント0p