たまにはVMware関連の情報も提供しないとね(^_^;)、ということで、今回はvCenterとCiscoのサーバであるUCSを連携するプラグインのご紹介をば…。
Cisco UCS vCenter Pluginは、まぁその名の通り、vSphere環境に対するUCSのプラグインであり、インターフェイス部分についてはvSphere Web Clientに対する拡張として動作します。本エントリー公開日現在はベータ版のステータスですが、CiscoのDeveloper Networkから無償でダウンロードして使用頂くことができます。
裏側のアーキテクチャとしては、以下の2つのコンポーネントから構成されています。
- vSphere Web ClientへUCSに関する情報を提供するUI側のモジュールと
- UCS ManagerからXML APIを使ってUCSの情報を取得するJava SDKを用いたプラグインサービス
Cisco UCS vCenter Pluginを使用すると、vSphere Web Clientの1機能としてCisco UCSという機能が追加され、以下の様な様々な情報をvSphere Web Clientの管理画面を通じて把握することが可能となります。
- UCS環境についての物理構成情報
- UCS環境についてのヘルスステータス
- 物理サーバとESXサーバの紐付け情報
- 各ESXホストについての物理構成情報、ファームウェア情報、障害ステータス、電源ステータス
- UCS Managerを通じたESXホストのKVMコンソール
- ロケーターLEDに対する操作
サーバについてだけではなく、UCS Managerが管理するシャーシ、Fabric Interconnectなどについての情報も確認することができますので、トータルにESXホスト側が依存するハードウェア環境についてのステータスを把握することができます。
各ESXホストについて、UCSとしての管理名や搭載されているスロット番号、割り当てられているService Profileやシリアル番号なども確認することができますので、サーバ管理者にとっては便利になるかと思います。
管理情報には、各UCSサーバについての各種情報(ハードウエアインベントリ情報やFirmware情報)も確認することができます。CPUの細かなモデルスペックや、メモリの枚数や構成、HBAやNICの構成などについても確認できますので、こうした情報を把握するために別途UCS ManagerのGUIを開いて照らし合わせたりする必要はありません。
また、ハードウェアの障害情報をvCenterサーバ側に集約することができますので、日常的にはvCenterサーバをハードウェア障害のステータスまでを含めたインフラ環境についての一元的な管理ツールとして使用することができるようになります。
UCS Managerの実体はXML APIそのものであり、しかもそのすべてが公開されていますので、こうしたプラグインや連携ツールの実装も比較的容易に行うことができます。やろうと思えば、独自の管理ツールなどを作成頂くことも可能です。物理的なインフラについてもプログラマブルに管理することができる時代がやってきましたね。