PANManager = Virtualization ?

EgeneraはBladeFrameを中心とした、ニッチな市場をターゲットにしたベンチャーハードウェアベンダーだという認識を持っていましたが、最近はPANManagerなどを担いでソフトウェアベンダーとしての立場を強くしつつあるようです。EgeneraがDELLにPANManagerをOEM提供するというニュースが流れています。

両社は北米についてOEM契約を結んだが、2009年には対象がEMEA(欧州・中東・アフリカ)およびアジア太平洋地域にも拡大される。規定では、 192基のCPUコアと1536GバイトのRAMを搭載したDellの大規模ラック型サーバがPan Managerを搭載して販売される。
しかも、これは単なる第一弾に過ぎない。Dell社とEgenera社は、2009年第1四半期に発売される新しいソリューションプラットフォームの共同開発も進めている。

http://www.virtualization.info/jp/2008/12/egeneradelloem20081218-2.html
Egeneraは仮想化製品そのものを作るのではなく、仮想化製品を使ってインフラをより高レベルに仮想化するソフトウェアである"PANManager"を中核にした事業に移行しつつあるといえるかもしれません。PANManagerの仮想化レイヤー自体はXenServerがベースとなっているため、仮想化製品としての制約はXenServerに引きずられている部分があるようですが、PANManagerの価値ともいえる「複数サーバにまたがるリソースを集約して自由にアサインしたインフラを提供する」機能が本当にそれだけの柔軟性を持っているのであれば、それはなかなか面白いのではないかと思います。
すでに仮想化レイヤー自体はなんら特別なものではなくなってきています。PANManagerのような仮想化のミドルウェアともいえるソフトウェアが登場してきていること自体が、仮想化市場が次のフェーズに入りつつあることを示しているといえるのかもしれません。