インフラ技術者

同じSEという括りでも、いわゆるプログラマとインフラ技術者では仕事の内容はだいぶ違う。そういう意味で、プログラマという仕事は色々なところで紹介されているし、アプリケーションやWebサイトは実際にユーザとしてさわり、操作してみることができるのでITを仕事にしていない人から見ても「何を作る仕事なのか」ということがわかりやすいのかもしれない。対して、インフラ技術者がフィールドとしている部分はそのさらに下のサーバやネットワーク、ストレージなどの部分であり、ユーザにとっては「見えない」部分を仕事にしているのでITといわれても何をやっているのかきっとよくわからないのだろう。
そんな意味でも、リクナビNEXTに掲載されている「はてなCTO伊藤氏が欲しいインフラ技術者」は内容として興味深い。

技術レベルを上げ、トラフィックの高負荷に耐えるシステムを構築・運用することは、当社にとっても焦眉の課題だ。
とはいえ、お金をかけて、場合によってはデータセンタにアウトソーシングして、というような発想を僕らは取らない。Webサービスやアプリの実装と同様に、サーバの構築・運用においても、「はてならしい」従来の常識を超えるような方法を模索したい。

http://rikunabi-next.yahoo.co.jp/tech/docs/ct_s03600.jsp?p=000929a
最近思うのは、いわゆるメーカー・SIer的な立場からインフラに取り組んできた人たちとWebアプリケーションやプログラマ的な立場からインフラに取り組んできた人たちでは同じ「インフラ」でもだいぶ考え方が違うなぁということ。どうしてもメーカー・SIer的な立場としてはハードウェアベンダーが提供する専用ハードウェアとソフトウェアベンダーが提供するサポートのある製品ソフトウェアを組み合わせたシステムの構築に取り組むことになるのだが、Webアプリケーションやプログラマ的な立場から考えるインフラはいかに自分たちのスキルでカバーすることによってオープンソースや廉価なツール・ハードウェアを組み合わせて可用性の高いシステムを構築するかという意識が強い。どちらも正しい考え方で、それぞれの企業や立場でどちらのスタンスに立つのかを決めればよいと思うけれども、もう少し、その間は狭まってきてもよいのではないかとも思う。
はてなのようなベンチャーは強く後者的な意識が強く、ライブドアあたりはちょうど中間的なバランスでよいかんじだと思うのだが、今後インフラ技術者という仕事はどうなっていくのか、そしてその中で自分はどういうスタンスで技術を身につけていくべきなのか、日々考えながら仕事をしていきたいと考えてみたりしたのでした。