ここまでくると、書評っていうより…なんでしょうね(^_^;)
基礎編
実践編
- 作者: レオ・バボータ
- 出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン
- 発売日: 2009/08/05
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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- 減らすテクニック4 "シンプル時間管理"
どうタスクを処理していくか、当然必要になってくるのは処理するために費やす時間の確保、ということになるわけです。でもここのタイトルはスケジュール、ではなく、あくまでも時間管理です。著者の掲げるオススメ時間管理法、それは「オープン・スケジュール」。
オープン・スケジュールとは、アポをスケジュールに入れないようにすることだ。
過激なやり方だと感じる人が多いかもしれない。しかし、今にはじまったテクニックではないし、これで成功している人が実際にいる。
だれかからアポをとりたいと連絡があったら、アポはとらないことにしていると伝え、その代わり、相手が会いたいと思う時間の少し前に電話で確認を入れてもらうようにするといい。そのとき時間が許せば会う。会っている時間は最小限に抑えよう。
うーん、過激ですね(^_^;)。でも方向性として、自分にとっての優先順位をはっきりさせるためにスケジュールを使う、という考え方は大切です。
タスクに熱中して我を忘れている状態を「フロー」という。
近年、科学の世界からもビジネスの世界からも注目を集めている。フロー状態に入ると、生産性が高まったり、高揚した幸福感を得られたりすることがわかってきたからだ。
著者がフロー状態に入るためのポイントをいくつか挙げています。
- ポイント1 情熱を感じられるタスクを選ぶ
- ポイント2 チャレンジングなタスクを選ぶ
- ポイント3 邪魔をなくす
- ポイント4 タスクに没頭する
人間は機械ではないので、集中力次第で生産性は天と地ほどの差がでます。時間の流れは同じだとしても、同じ時間で処理できるタスク量が増加するということは時間をより有効に使っているということになりますし、フロー状態に「入って」タスクを処理する方が疲労感はあるとしても、同時により多くの達成感が得られる気がします。
そしてここからが本章のキモ。
著者はオープン・スケジュールを上手く管理するポイントとして、「1度に1タスク」を強く薦めています。例のMIT(Most Important Task:最も重要なタスク)を処理することこそが目指すことであり、オープン・スケジュールはあくまでもそのための手法です。
「ああ、あれもやらないと」と用事を思い出したり、同僚から頼み事をされたり、急にアイデアが浮かんだりすることだってあるだろう。しかし、そんな用事や頼みごとに人生を支配されてはいけない。
マルチタスク処理が得意なコンピュータでも、コンテキストスイッチにはある程度のオーバーヘッドがあります。ましてや人間は高機能ではあってもデータのロードはそう簡単ではありません。集中した「のった」状態を維持し、今取り組むべきタスク以外はメモを取るなどして処理待ちリストにぶちこんで今処理しているタスクが完了するまでかかり切りになること。コンピュータだったら使い物にならないようなこのやり方こそ、人に合ったタスク処理の方法と言えそうです。
さらに著者はそもそも管理するタスクそのものの数をまず減らすこと、そしてどうしても発生する細々とした処理しなくてはならないタスクを片付けるやり方を紹介しています。
- MITより優先させずに、
- あとで「まとめて」かたづけて時間を節約する
つまりバッチ処理。全部まとめて、優先せずに片付ける。電話やメール、外出予定、書類作成やファイル処理、調整のきく会議やリサーチ、定期的なメンテナンスタスクなど、ダラダラやるのではなくグッとまとめて一気に片付けてしまう様に「意識して取り組む」こと。時間管理のポイントは優先タスクの明確化とバッチ処理ということに尽きますね。