いつまで続くのか?実践編2回目。
基礎編
実践編
- 作者: レオ・バボータ
- 出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン
- 発売日: 2009/08/05
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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- 減らすテクニック2 "シンプル・プロジェクト"
目標を達成するためのテクニックの2つ目として、著者はプロジェクト・リストを作ることを推奨しています。1日以上かかると想定される全てのタスクをリスト化します。そして、ここからがポイント。著者はそのリスト全体から最もプライオリティの高い3つをさらにリストアップするように求めます。その3つは『シンプル・プロジェクト・リスト』。その他は二次リストとして切り分けます。
シンプル・プロジェクト・リストの3つをすべて達成するまで、二次リストには手をつけない。ひとつ終わった時点でも、2つ終わった時点でもない。3つ全部達成するのが先決だ。
ここでのポイントは、3つのプロジェクト「全て」を達成するまでは他の二次リストには手をつけない、という点でしょう。このルールにより、最も大切だと思うプロジェクトに集中し、ついあれもこれもと手を出してしまうことを防ぐことができます。また、シンプル・プロジェクト・リストを1つだけに絞り込んでしまうのではなく、3つとしているところもポイントでしょう。プロジェクトには自分ではどうにもならない待ち時間が発生してしまうことを前提として、3つをトップ・プライオリティと位置付けてどれかが待ち時間に入ってしまったとしても他のプロジェクトを進められる最適なバランスポイントが3つだと著者はしています。また、プロジェクトは1ヶ月以内で達成できると想定される期間のものとすることが理想的だとし、長期的と想定されるプロジェクトの場合はそのままではなく、1ヶ月以内ぐらいで達成できそうなレベルにまで分解されたタスクをプロジェクトとして設定することを推奨しています。達成に集中し、達成することによる充実感を得つつプロジェクトを片付けていく。この達成感が継続の鍵といえるでしょう。
著者が挙げるプロジェクト達成のコツは以下の4点。
- 達成をイメージする
- プロジェクトはタスクに分解する
- 毎日、ゴールへのコマを進めてくれるタスクを選ぶ
- 進行状況の見直し
プロジェクト・リストは単に作成するだけではなく、達成した結果の状態をしっかりとイメージしておくことが重要です。そして、プロジェクトはさらにタスクに分解し、1歩ずつであっても確実にプロジェクトを前進させるようにタスクを片付けていくことが大切です。MIT(最も重要なタスク)のうち、少なくとも1つはシンプル・プロジェクト・リストのプロジェクトから分解されたタスクを選ぶことによってプロジェクトを日々前進させるようにし、さらに週に1回は進行状況を見なおすことによってプロジェクトの進行度合いや、そもそも日々のタスク処理が正しくプロジェクトの達成に向けて進んでいるのかどうか、確認する必要があります。
…と、シンプル・プロジェクト・リストを自ら管理することは重要なのですが、残念ながらなかなか自分のシンプル・プロジェクト・リストを完全に自分で管理できる人は多くありません。組織に属する立場として、いわゆるプロジェクトが降ってくることは多いでしょう。そんな状況に対する作戦として、著者はいくつかの例を提示します。
- それでも自分なりのリストを作る
- 遅らせる
- シンプル・プロジェクト・リストについて上司に話す
- 上司に選んでもらう
要はいかに巻き込んでしまうか、といえるでしょう。プロジェクトが降ってくる状態から、プロジェクト・リストを共有し、シンプル・プロジェクト・リストを一緒に作っていくような状況へ変えていくこと。
言うは易く行うは難しではありますが、少なくともそうしたスタンスでいる、ということだけでも意味があると思いますし、次第にそうした状況を作っていくことができるでしょう。