Citrix NetScaler VPX

これは意外とXenServerにとってのキラーアプライアンスになるかもしれません。

シトリックス・システムズ・ジャパンは9月28日、アプリケーション配信制御(ADC)製品「NetScaler」のソフトウェア版として、仮想化環境に対応した「Citrix NetScaler VPX」を発売した。クラウド型サービスやマルチテナントサービスなど多様な運用環境に対応する。
同製品は、アプライアンスで提供されているNetScalerの機能をソフトウェアで提供するもので、XenServer 5 Update 3以降を利用した仮想化環境で動作する。主な機能はレイヤ4〜7でのトラフィック最適化や、コンテンツの圧縮・キャッシュ、DoS(サービス妨害)対策や SSL通信、アプリケーションファイアウォールなどで、アプライアンス版とほぼ同一。また、SNSサイトなどのWeb 2.0型のコンテンツ配信を最適化する「Web 2.0 Push」も搭載する。

http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0909/28/news054.html
仮想マシンはどちらかというと、高スペックを求めるスケールアップサーバよりも並列で負荷を分散するスケールアウトサーバの実行に向いていますので、Webサーバやアプリケーションサーバなどを多数仮想マシンとして実行しているユーザが数多くいます。仮想マシンといえども物理マシンとネットワークからみたら違いはありませんので、物理的なロードバランサーSSLアクセラレータ・ファイアウォールなどを使うこともほとんど問題はないのですが、仮想アプライアンス化されることによって、物理的な障害ポイントを1つ減らすことができます。逆にデメリットは物理アプライアンスの場合とちがって、仮想環境の中に対してしか使えないどうにかして物理マシンに対して使うこともできなくはないかもしれませんが、非現実的点ですが、負荷分散が必要な対象が仮想マシンのみというような場合であれば手軽にNetScalerの機能を使用できるやり方として受け入れられそうです。
仮想インフラとしてはVMwareに先行されていますが、NetScalerやXenAppなど、より上位のレイヤーにおける製品ラインナップとしてはCitrixはいい品揃えをそろえています。VMwareVMware "Infrastructure"からvSphereへとブランドリネームを行ってインフラからさらに上位のレイヤーへと製品範囲を拡大しようとしていますが、逆にそうした面ではCitrixが優位に立つ部分も多くありますので、今後どうなっていくのか、面白そうです。