ストレージ・バックアップの次のトレンドはデデューブとリアルタイムバックアップかな(2)

誰も待っていないとは思いますが、リアルタイムバックアップについてをば。レプリケーションはバックアップではない、ということを理解してもらえなかったりすることがあるのですが、その状況をさらに混乱の渦に突き落としそうな話題です。
リアルタイムバックアップの目的はもちろんバックアップですが、技術的にはデデューブと同じような仕組みがその根幹にはあるといえます。デデューブはブロック単位などでの重複箇所を排除してディスクの消費量を節減する技術ですが、リアルタイムバックアップにおいても「リアルタイム」性を追求するために変更があった「部分」だけを送る技術が必要となります。そう言う意味で、変更箇所を認識するという意味ではどちらも一緒。そんなわけで、リアルタイムバックアップはそのリアルタイム性とともに、バックアップの保存容量を最小化できるということもまたウリにしていたりする場合が多くあります。
新興ソフトウェアベンダーによって市場形成が始まったリアルタイムバックアップですが、やはりというかなんというか、大手による買収などにより次第にメジャーどころがリアルタイムバックアップ製品を提供し始めています。一昔前だとバックアップウィンドウを極限まで最小化するためにストレージ機能によるスナップショットやら何やらが唯一の解のような状況でしたが、リアルタイムバックアップが実用的になってしまえばそもそもバックアップウィンドウという考え方自体が変化するわけで、バックアップの考え方を根底から覆すタイプの製品といえるかもしれません。
ストレージ製品ではなくソフトウェア製品であることのメリットはやはりストレージにロックインされないこと。ストレージ容量の爆発的な増加に対して根本治癒にはまったくなりませんが、バックアップ面における対処療法としては非常に優れた方法と言えるのではないかと思います。