書評:『ぼくらのいえができるまで』川上夏子/書肆侃侃房

家づくりプランニング中なので、頭の中も大半が家づくりモード。自然に読む本もそれ系中心となります(^_^;)。

ぼくらのいえができるまで

ぼくらのいえができるまで

この本は著者とそのオットさんによる家づくりの記録。場所は福岡、2200万円137坪の土地(ただし素晴らしいまでの2段に別れた傾斜地)に2284万円(税抜き)の家を建てた彼らがなぜ家を建てたいと思ったのか、どのようにその土地と巡り会ったのか、家づくりまでのプランニング段階における苦悩(でも楽しそう)、基礎工事・本工事、自分たちで取り組んだ壁塗りの話、外構と仕上げ、そして完成後にふりかえってという各段階について見開き形式で1ページが文章、1ページが絵や写真などという形式でまとめられているので読みやすい。
何に拘り、何を諦め、そして何を思って選択という決断を行ったのか、自分たちの状況と照らし合わせながら読み進めると共感も倍増。また、まだ自分たちが経験していない着工後のストーリーなどは、ストーリーとして楽しみながらも「自分たちの場合はどうなるんだろうなぁ」と妄想も肥大にふくらませ気味になりながら楽しく読ませて頂いた。
やっぱり家づくりはどんな家にするとしても作る段階を悩みつつもそれを楽しみ、家づくりが目標ではなく家を建ててより充実した人生を送ろうと思える人に向いているのだと思います。