冬休み読書シリーズ(^_^;)。
- 作者: 海堂尊
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2007/04/07
- メディア: 単行本
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- 第一部 潜行
- 第二部 戴冠
作者、本物だ。白旗。ほんとに医師との兼業作家なのかとも思ってしまうが、逆に言えば医師だからこそ描くことができる作品と言える。
作品として圧倒的に楽しめるエンターテイメントに仕上げられているが、作者の訴えるテーマは相変わらず明確だ。
たしかに考えてみると、消防・救急と警察が公的機関でありながら緊急医療が公的機関ではないことは不思議ではある。たとえば警備員は警察があって成り立つ「商売」だ。医療も公機関としての「緊急医療」があってもいいのではないかと思った。
これ以上書くと作品の主軸に触れてしまいそうなので、このへんで。
文庫本化されれば通勤本としては最適なので、年明けの通勤本にぜひ。
それにしても、著者のストックはどれだけあるのだろう。それともストックなどされていないのだろうか。いずれにしろ、映画も面白いが小説としてこれだけ医療現場を映像的に描いている作品を矢継ぎ早に繰りだしてくる著者の作品には今後も注目し続けていこう。