プリかポストか、はたまた…

技術職の醍醐味は技術を提供する現場に居ることです。しかし同じような組織に属していても、案件に対して「提案」として関わるのか、「設計・構築」として関わるのかは大きな違いがあります。
テクニカルを極めたい、という意味では実際に形にする「設計・構築」のフェーズに携わることは重要です。実際にどのようにして設計した構成をパラメータシートに落とし込んでいき、そして現場において実際に設定するのか、具体的な設定の勘所を把握していることは最前線を身をもって把握するという意味でも必要なことであると言えます。
しかし、より経験が問われるのは「提案」フェーズに携わることかもしれません。数多くの実績や経験など、いわゆる場数を踏んできたからこそ価値ある提案ができる立場となることができるといえます。
そのように考えると、ステップとしては「設計・構築」を担当する立場から「提案」をする立場へ、という流れがステップアップと言えそうですが、そのステップは次第に現場のノウハウやスキルから遠ざかる流れであるとも言えるところが悩ましいところです。
ベースの部分でしっかりとした土台を築いていれば、提案に必要なテクニカルな情報を判断する程度であれば問題はないでしょう。個別の詳細な部分についてはそれを担当している者にちょっと確認すれば充分だという考え方もできます。いつまでも現場にかじりついていることも1つのやり方だとは思いますが、それでは自分の携わった案件でしか自分の価値を提供することができません。
テクニカル、という拘りはありますのでマーケティングに両足を突っ込んでしまうつもりはありませんが、それでも次第に二足のわらじ的に現場とそれ以外の比重という意味では、現場の比重は次第に少なくなっていくことは仕方がないことでもあり、そうなることこそが自分にとってのステップアップであるのであれば価値があることなのだと思います。