書評:『おもいでエマノン』原作:梶尾真治・作画:鶴田謙二/徳間書店

鶴田謙二5年ぶりのコミックス、だとか。ほんと?

おもいでエマノン (リュウコミックススペシャル)

おもいでエマノン (リュウコミックススペシャル)

でも、たしかに2002年発刊の『アベノ橋魔法・商店街~アベノの街に祈りを込めて~』以来だとすると、本当に5年ぶりだなぁ…。さすが鶴田謙二。最近よく書いている気がしていたけど、意外とそうでもないのか。
鶴田謙二の漫画は1ページ1ページじっくり観るので、読むのにとても時間がかかる。漫画を読みながらも、絵を楽しんでいるというか鑑賞しているというか…。本作は原作があるということで、ちゃんと話がまとまっているし、完結している。鶴田謙二の作品は、大風呂敷を広げたまま終わっていく(終わっていないのかもしれないけど、とりあえず続きがでない…)作品が多いので、そういう意味では、久々に完結した作品を堪能することができた。世界観も鶴田謙二の絵ととてもマッチしている。
鶴田謙二といえば、このなんともいえない魅力的な女性だ。だいたい、ストレートのロングヘアでジーパンとちょっとダブダブなタートルセーター。しかも本作ではちょっとそばかす。リアルすぎず、漫画キャラクターすぎず。絵として絶妙なのがなんともいえない。
しかし、次の作品がまた5年後だと思うと、ちょっとなぁ…。ま、別にいいか。