Redhat oVirt - 2

Red Hatのハイパーバイザは「KVMベース」と説明されていたが、個人的には「KVMのコードを基にハイパーバイザ方式に作り替えた」という話だと理解していた。しかし、今回Cathrow氏に確認したところ、「事実上Linuxカーネルそのもの」という答えであった。つまり、Red Hatのハイパーバイザは、Linuxからハイパーバイザとしての動作に不要な部分を外して軽量化し、さらに多少の追加機能を加えたものだと考えられる。同氏は、「ハイパーバイザ上でユーザー・アプリケーションを実行することはできない」といい、具体的にはglibcやXといったアプリケーション実行のための機能が外されていると説明した。サイズに関しては「40MB以下を目標としているが、現時点でのサイズは57MB程度だ」という。

http://journal.mycom.co.jp/articles/2008/06/24/redhat4/

仮想化専用の仮想化レイヤーソフトウェアであるのであれば、Host型ではなくHypervisor型として分類して良いのではないかと思う。VMwareのESXもVMkernelという名前の専用OSであると分類されているが、Linux向けのデバイスドライバをカスタマイズして組み込むことができていることなどから考えると、Linux kernelに近いソフトウェア構成をしているものと想像できる。そういう意味では、oVirtも十分Hypervisorだ。
MicrosoftHyper-Vは単純に仮想化レイヤーソフトウェアであり、仮想マシンとして扱うChild-PartitionのI/Oやデバイス管理をすべてParent-Partitonと呼ばれるOSが担う形態であり、こちらはXenに近い。
VMware ESXやoVirtのような、デバイスドライバを含んだ完全なタイプと、Hyper-VXenのような、仮想化レイヤーとして最小限の機能だけを持ったタイプ。それぞれメリット・デメリットがあるが、いずれにしてもHost型はテストや開発用途としての無償ツールとなり、利益を生み出す主戦場は完全にHypervisor型に移行した。そろそろ本格的に市場のパイを奪い合う闘いが本格的に始まりそうだ。