Adobe AIR

MicrosoftGoogleに対抗するためにやらなければならなかったものは、これのような気がする。
Adobe AIR(Adobe Integrated Runtime)はいわゆるリッチインターネットアプリケーション(RIA)の実行環境であり、ウェブブラウザを超えた、アプリケーションとネットワークを融合して使用するために用いられる。ユーザから見れば、どの部分がオンラインで実行されていて、どの部分がローカルで実行されているかを考える必要はない。
マルチプラットフォームに対応するため、Windowsを必ずしも必要としないところがMicrosoftとしてはネックだったのかもしれないが、Googleとは全く違うオンライン戦略として、特に企業ユースにも耐えられるようなこうした仕組みを用意することはMicrosoftの次の一手として必要になるはずだ。
単にWindowsの機能の一部や、Officeをオンラインに対応させるだけではなく、ベースの仕様を押さえてこそ意味がある。
AdobeMicrosoft帝国に飲み込まれずに生き残ってきた数少ない大手ソフトウェアベンダーの1つだが、そうした立場だからこそなのか、AcrobatやCSなどを始めとした単なるイラストや画像、レイアウトなどのツールアプリケーションだけにとどまらずに、こうした仕様を積極的に打ち出してくるところがさすがだと思う。
FlashやWebアプリなどと明確に差別化し、もう少し色々な機能や安全性などが進歩すれば、大化けするかもしれない。
http://www.adobe.com/jp/products/air/