http://d.hatena.ne.jp/takaochan/20080527/1211901616
…なんて書きましたが、2007年度の国内サーバ出荷台数は55万台とのこと。前年比100.0%と成長していないという結果になっています。
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0806/13/news100.html
とはいえ、10年前の出荷台数はわずか16万台ちょっとだったことを考えると、x86サーバのここ10年における成長はすごい。そろそろ頭打ちなのかもしれませんが、少なくともマイナス成長に落ち込むことは暫くはまだないでしょう。
各社のシェアはこんなかんじ。
- 台数ベース(合計:55万330台)
ベンダー シェア NEC 25.7% HP 23.6% DELL 17.0% Fujitsu 14.5% IBM 9.6% Hitachi 5.6% etc 4.0%
- 金額ベース(合計:3026億円)
ベンダー シェア NEC 24.6% HP 18.3% DELL 13.9% Fujitsu 18.5% IBM 12.3% Hitachi 7.3% etc 5.1%
台数ベースと金額ベースで順位が異なるところが面白い。UNIXサーバや汎用サーバなどを含めれば大きな差が出るのはわかるが、x86サーバ同士の比較にもかかわらず、台数シェアは高くても金額シェアは低いベンダーと、その逆のベンダーが明確になっている。
ということで、この情報を元に、各ベンダーの平均サーバ単価を出してみることにする。
まずは台数ベースのシェアから、各ベンダーの出荷台数を出してみる。
ベンダー | シェア | 台数 |
---|---|---|
NEC | 25.7% | 141435台 |
HP | 23.6% | 129878台 |
DELL | 17.0% | 93556台 |
Fujitsu | 14.5% | 79798台 |
IBM | 9.6% | 52832台 |
Hitachi | 5.6% | 30818台 |
etc | 4.0% | 22013台 |
続いて金額ベースのシェアから、各ベンダーの出荷金額を出してみる。
ベンダー | シェア | 金額 |
---|---|---|
NEC | 24.6% | 744億3960万円 |
HP | 18.3% | 553億7580万円 |
DELL | 13.9% | 420億6140万円 |
Fujitsu | 18.5% | 559億8100万円 |
IBM | 12.3% | 372億1980万円 |
Hitachi | 7.3% | 220億8980万円 |
etc | 5.1% | 154億3260万円 |
さて、この結果を組み合わせて各ベンダーのサーバ単価を出してみよう(ドキドキ)。
ベンダー | サーバ単価 |
---|---|
NEC | 54.75万円 |
HP | 42.64万円 |
DELL | 44.96万円 |
Fujitsu | 70.15万円 |
IBM | 70.45万円 |
Hitachi | 71.68万円 |
etc | 70.11万円 |
なるほど。単なる台数や金額よりもこの数字の方が面白い。意外なことに、サーバ単価が最も低いのはHP。そして大差なくDELL。やはりx86サーバのなかでもエントリーサーバはこの2社がシェアを確保しているのだろう。HPはエントリーサーバをバカみたいな(失礼!)価格で売ったりしているので、まぁ納得。
40万円台というサーバ単価となっている外資系2社に続いて、55万円弱という単価となっているのが台数でも金額でも首位を守っているNEC。やはり国内ベンダーとして、エントリーモデルからハイエンドモデルまで幅広いラインナップを用意し、幅広く売っているということなのだろう。
面白いのがその他の3社 富士通、IBM、日立の単価が70万円台と大きくかけ離れていること。HP、DELLの単価と30万円も違う。ハイエンド中心という結果なのか、ソフトウェアやソリューションなどと組み合わせてシステムを販売するがゆえにベンダーロックインされている顧客の比率が多く、結果として価格競争に晒されない売り方をしている結果なのだろうか。
色々想像できて面白い。
ハードウェアベンダーにも色々特徴がありますね。