Hyper-V and Failover Clustering

Microsoftが表題のStep-by-Step Guideを公開しています。
http://www.microsoft.com/downloads/details.aspx?FamilyId=CD828712-8D1E-45D1-A290-7EDADF1E4E9C&displaylang=en
以下がこのドキュメントで公開されている設定手順。

  • Step1:Connect both physical computers to the networks and storage
  • Step2:Install Hyper-V and Failover Clustering on both physical computers
  • Step3:Create a Virtual Network
  • Step4:Validate the cluster configuration
  • Step5:Create the cluster
  • Step6:Create a virtual machine and reconfigure the automatic start action
  • Step7:Make the virtual machine highly available
  • Step8:Configure the virtual machine
  • Step9:Test a planned failover
  • Step10:Test a unplanned failover
  • Step11:Modify the settings of a virtual machine
  • Step12:Remove a virtual machine from a cluster

要はWindows Server 2008を2台用意して、Failover Cluster(要はMSCS)によるクラスタ上に仮想マシンを構成する手順について。
MSCSを構成するために必要なサーバ、ネットワーク用件、共有ストレージ領域を用意し(2TB以上が必要な場合はGPTを使用)、Hyper-VおよびMSCSコンポーネントを導入、Hyper-Vにおける仮想ネットワークを構成した上で、Failover Clusterが構成可能か確認、クラスタを構成し、共有ストレージ上に仮想マシンを構成します。構成した仮想マシンは起動させる前に、自動起動するように構成し、Failover Clusterにおけるクラスタ対象コンポーネントとして仮想マシンを構成することによって仮想マシンのFailover Cluster構成を実現します。仮想マシンの構成を変更したり、クラスタ対象から外す方法も記載されています。
ただ、残念ながらまだこの方法による仮想マシンマイグレーションはいわゆるライブマイグレーションの域には達していません。ダウンタイムの最小化という意味で、停止時間を数十秒から数分単位に抑えるクラスタ対応はしていますが、VMwareのESX Serverにおいてだいぶ前から実現されているVMotionと比較すると、少々見劣りしてしまうものではあります。
MicrosoftはXenMotionというかたちでライブマイグレーションを実現しているCitrixと協力関係にありますから、そう遠くない将来においてライブマイグレーション機能を用意してくるでしょう。しかし、Hyper-Vのスタートが切られる時点では、まだこのいわゆるQuick Migration機能にとどまるのも事実。Microsoftはサーバ仮想化において重要なキープレイヤーになるであろうことは確実ですが、はたしてどこまでVMwareの牙城を切り崩していけるのか、Hyper-Vはさらにもう一歩、進歩する必要がありそうです。