2008Q1サーバ市場統計

Gartnerから2008Q1(1-3月期)のサーバ市場統計が発表されました。グラフを書こうかと思いましたが、まぁそれは以下のニュース記事をご覧いただければよいので。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0805/24/news010.html
2008Q1の出荷台数は230万台弱。世界でこの台数ですが、国別台数とかがわかると面白そう。

http://www.idcjapan.co.jp/Press/Current/20080228Apr.html
こちらの記事を見ると、2007年通年での日本におけるx86サーバの出荷台数は60万台とのことなので、その他RISCサーバなどを含めてもおそらく通年で70万台程度でしょう。そう考えると、クォータ単位ではだいたい25-30万台程度だと思われ、世界における日本向け出荷の割合は1割強程度だと思われます。

HPはいわば全方位戦略。x86のエントリーサーバからItanium搭載の超ハイエンドサーバまで幅広くラインナップをそろえ、出荷台数でも売上高でもトップに立っています。ハードウェアの面だけでいえば完全にHPは世界一の企業になっているといえるでしょう。ソフトウェア事業やサービス事業を含めるとまだまだIBMの方が全体の規模がありますが、EDSを買収するなど、今年以降はさらに熾烈に争うことになるのでしょう。

出荷台数ではHPに続いて2位のDellは、売上高ではHPやIBMの半分にも満たない額。基本的に1CPUから4CPUまでのx86サーバモデルだけのラインナップなので、1台あたりの平均価格には大きな差が発生しています。おそらく今後もDellがハイエンドサーバやx86以外のサーバに手を出すとは思えないので、Dellとしてはいかに広くローエンドからミッドエンドサーバを押さえるかが重要になります。

出荷台数ではHPの半分以下となるIBMですが、売上高ではほぼ並んでいます。x86サーバも一通りのラインナップをそろえていますが、売上の面ではやはり汎用機やRISCサーバなどの比重が高いようです。売上高でHPに逆転されるなど、ハードウェアでは少々HPに押され気味。長らくNo1の立場を維持してきたブレードサーバでもHPにシェアを奪われており、ハードウェアベンダーとしてのIBMが今後、どういう戦略に出てくるのか、注目していきたいと思います。

出荷台数ではDellの1/6以下のSunですが、売上高ではDellと激しく3位争いを続けています。x86サーバを次第に拡充しているSunですが、やはりその売上の大部分はハイエンドサーバからもたらされているのでしょう。そういう意味で、ハイエンドサーバの売れ行き次第で大きく売上高に影響を受けるわけで、比較的クォータごとに売上の波が比較的大きいといえます。

富士通は世界ではここ数年、じわじわとではありますがシェアを減少させつつあるようです。とはいえ、IDCJapanのソースに在るとおり、国内ではまだまだ首位を奪うなど、あるところには山程あるのでしょう(^_^;)。

サーバ市場はすでに急激にパイ自体が拡大する市場ではありません。きっと5年もしたらシェアや割合はだいぶ変化があるかもしれませんが、台数的に大きな変化があるのか、ちょっと想像が出来ません。