書評:『フリーランスのジタバタな舞台裏』きたみりゅうじ/幻冬舎文庫

さくっと読み終わってしまった。さらっと読めるエッセイとしては読みやすくて休日の午後のお供にはいいかもしれない。もちろん、もう1冊、まじめに勉強する本を持ってのお供としてならば。

フリーランスのジタバタな舞台裏 (幻冬舎文庫)

フリーランスのジタバタな舞台裏 (幻冬舎文庫)

本書は2005年に技術評論社より刊行された『フリーランスはじめてみましたが…』の改題文庫版。文庫版後書きとよしたにさんの解説?を読みたい人以外は特にまた買う必要はない。が、文庫版として500円ちょっと。フリーランスという立場へ移り変わる顛末記としてはとても面白い中に深いものがある。
ところで書評を書き始めたにもかかわらずいきなりテーマが変わってしまう気もするが、会社員でも2000万円以上収入があったり、2カ所以上から所得を得ている場合などは確定申告をする必要があるが、そうした制限に加えて、そうした条件にひっかからない人も確定申告するかどうかの選択肢を用意し(まぁ出来ないわけではないが…)、さらにいえば様々な経費を認める制度にしてもらいたいと思う。書籍やトレーニング等々、積極的に自己投資している人にはそうしたコストを経費として認めるべきだ。
完全なフリーランスにはならないまでも、会社に属すというわらじを履きながら、同時にもう1足のわらじを履きたい人は多いはずだ。そうした人にとっても、経費を認めて税金面で軽減する仕組みを用意するなどの「会社員もしている」フリーランスを増やすことは経済の活性化にも一役買うと思うのだが、いかがだろうか。