書評:『MACPOWER 2008 Winter - EXTRA EDITION』アスキー

本が好き!projectによる献本。献本御礼。
MACPOWERが季刊誌として復活した。週刊アスキーで、週刊パソコン雑誌という新境地を開拓したアスキーには、ぜひ本書で季刊パソコン雑誌という忘れ去れれた大地の再生をおこしてもらいたい。


MACPOWER 2008 Winter

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書評/IT・Web

季刊誌として、MACPOWERが復刊?したことには意味があると思う。この数年、iPodの爆発的なヒットによってAppleの良さを理解し、あらたにAppleユーザとなった層は確実に存在する。Apple信者とはまたちがう、新しい、AppleにCoolさやStylishさを感じ、その魅力にとりつかれつつある人たちだ。そういった人たちに、Macのこれまでの歩みや歴史、そしてMacの持つ奥深さ?を伝えるためにも、MACWOERLDは価値ある存在だ。逆に季刊誌となったからこそ、じっくりと腰を据えて準備された記事と誌面はそうした「新しいAppleユーザ」にその魅力をさらに伝えるための要素が盛り込まれているのではないだろうか。
季刊誌として復活したMACPOWERは新旧のAppleバランスよく読者に伝える雑誌に仕上がっている。iPhone, MacBook, そしてなんといっても新Mac OS X "Leopard"について大きく特集を組むとともに、iPod touchについてはそのHackによるユーザアプリケーションの導入方法までを紹介している。それに対して、後半ではUI進化論としてMacや様々なコンピュータのユーザインターフェイスの変遷をたどり、そして"Leopard"と対比するかたちでMac OS 1.0 (System)を通じてMacが持つ先進性や継続性を説明、Appleのプロダクトデザイン史(前編)としてApple IからNewtonMessagePadまでの変遷をたどった特集が続いている。
Appleは現在進行形の会社であり、今まさに栄光の只中にいるのかもしれない。いい意味でも、そしてこれまでをじっくり振り返った上で今のAppleを認識するためにも、このMACPOWERによって伝えられる記事には価値がある。