カナダGP:決勝

Pos. ドライバー コンストラクター Time
1 Lハミルトン マクラーレン 1:44:11.292
2 Nハイドフェルド BMW +4.300
3 Aブルツ ウィリアムズ +5.300
4 Hコヴァライネン ルノー +6.700
5 Kライコネン フェラーリ +13.000
6 佐藤琢磨 スーパーアグリ +16.600
7 Fアロンソ マクラーレン +21.900
8 Rシューマッハ トヨタ +22.800
9 Mウェーバー レッドブル +22.900
10 Nロズベルグ ウィリアムズ +23.900
11 Aデビッドソン スーパーアグリ +24.300
12 Rバリチェロ ホンダ +30.400

一言で言えば、観ている側としては非常に面白かったのだが、きっとやっている側としてはたまらないレースだっただろう。
Lハミルトンは6戦目にしてついに優勝。ポールトゥーウィンの完全優勝。これだけ荒れたレース展開の中、一度たりともそのポジションを奪われること無く優勝した集中力は素晴らしい。今後10年、F1をリードしていくのはFアロンソではなくLハミルトンかもしれないと多くの人が感じただろう。
Nハイドフェルドは予選3位から決勝は2位フィニッシュ。もうちょっとLハミルトンを苦しめてほしかったところなのだが、2位は素晴らしい。ついにBMWフェラーリの壁を突破してきた。チームメイトであるRクビサが大クラッシュで搬送されるという展開だっただけに、2位を確保するだけでメンタリティ的に限度だったのかもしれない。Rクビサは命に別状は無いとのことでよかったが、骨折。来週のアメリカGPは絶望的だろう。…となると、BMWのシートには?
Aブルツは1Stop作戦がドンピシャ当たって3位獲得。ウィリアムズに久々の表彰台をもたらした。ウィリアムズの作戦勝ちといったところだろう。とはいえ、これだけ波乱含みのレースで3位をしっかりともぎ取ったことはとても価値がある。プライベートチームとしてはやはりウィリアムズが最強か?
Hコヴァライネンピットスタートの最終グリッドからなんと4位入賞。本人のミスもあって予選はふがいない結果だっただけに、そしてここ数戦結果が出せていなかっただけにこの結果は起死回生の一発といえそう。ここから調子を伸ばしていけば来年もシートを確保できるだろう。ルノーモナコ以降、復活の兆しが見られる。
フェラーリのKライコネンは5位フィニッシュ。とはいえ、表彰台には手が届かず、納得のいかない結果といえるだろう。Fマッサの失格はフェラーリにとっては痛い。コンストラクターズポイントで大きくマクラーレンに引き離される結果となり、中盤にしてかなり体制は決まってきてしまっている気もする。終盤の盛り上がりのためにもぜひここから巻き返してほしいと思うのだが…。


カナダGP最大のニュースはLハミルトン優勝だが、2ndニュースは佐藤琢磨の6位入賞だろう。ペースカーのどたばたに巻き込まれて順位を落したが、最後5週でのRシューマッハ、そしてなんといってもFアロンソを抜き去った映像は何度見ても感動的。運だけでなく、実力でもぎ取った3ポイントはスーパーアグリをさらに成長させる起爆剤となるだろう。あとはぜひAデビッドソンのポイント獲得だ。ま、Aデビッドソンはここまで全戦完走はしているだけに、時間の問題だと信じたいところ…。
FアロンソとしてはボロボロのGP。7位入賞は最後の意地というか、1ポイントの価値を知るからこその粘りともいえるが、これまでの完全さはすっかりなりを潜め、ミスの目立つレースだった。Lハミルトンが完璧だったがゆえに、Fアロンソの精神的なイライラが観ている側にも伝わってくる。こうなったらアメリカGPでLハミルトンを見返すような完勝をするしかないだろう。
Rシューマッハは1ストップ作戦によって久々にポイント獲得。すっかりJトゥルーリに及ばない成績が続いていただけに、ここから調子を上げてくればいいのだけれども。
2台完走チームはマクラーレン、ウィリアムズ、スーパーアグリの3チームのみという結果が、このGPの混乱をよく示している気がする。

ま、いずれにしろ、この結果が次戦以降にどういう影響を与えてくるのか、これはこれでなかなか楽しみな状況になってきました。