"ノリ"

7月というのは、新入社員の気持ちが揺らぐ時期なのです。
「自分のやりたいことがやらせてもらえない」
「職場になじめない」
「仕事を続けていく自信がない」
そう言って会社を辞めていく人が多くなるのがこの季節。無論、IT業界も例外ではありません。毎年大勢の新入社員が自分の進路を方向転換しています。
私の知る限りでは、新入社員の辞める理由に、「徹夜続きの激務」を挙げる人が多いようです。プロジェクトによっては、カットオーバー前の1ヶ月は連日の会社泊まり込みになる場合もありますから、これを苦にしてIT業界から去っていくのはよく分かります。
個人的な感想ですが、”文化祭前日に泊り込んで徹夜で作業”というノリを楽しめない人には、ちょっとつらい職場かもしれません。

http://rblog-ent.japan.cnet.com/0040/2006/07/it_53d2.html
新入社員の場合、会社を外からしか見たことがないだけになおさらなのだろう。中に入ってみてギャップを感じてしまう人は多いと思う。もちろん、ギャップを感じても自分なりのそれを「埋める」ことが出来る人もいるが、中には「埋められない」人もいるわけで、残念なことではあるが仕方がない。本人にとっても会社にとってもメリットがないのであれば、早いうちに方向転換をしたほうがいい。そんな数ヶ月間だけで判断するなという気もするが、堪え忍んで仕事をしても本人のためにならないだろうし、会社にとってもあまりメリットはない。
"文化祭前日に泊まり込んで徹夜で作業"というノリを楽しめるかどうか、たしかにIT業界にはそういったノリがあるとは思う。目標に向かって仲間と何かを作り上げていく、「大変だ大変だ」といいながらも、その行為を楽しめるかどうか。技術スキルとは別に、そういった面のスキルというか感覚を持っているかはこの業界に向くかどうかのかなり重要なファクターを占めている気がする。
入社して1年目で辞められることは会社にとっても大きな痛手だろうし、枠から漏れたために入れなかった人もいることを考えると、そんな甘いことではないとも思うのだが、仕方のない面もあり、難しい問題だと思う。