vSphere4.1 Enterpriseで3rd Party製マルチパスモジュールを使おう

vSphere4.1がリリースされ、vMotion(vが小さくなったんですが、まぁどうでもいいですかね(^_^;)…)がEssentials PlusおよびStandardのライセンスで使用できるようになったことについて大きく注目が集まっていますが、もう1点ライセンスと機能の組み合わせについて変更があったことをご存じでしょうか?
そのもう1点の変更が、3rd Party製のマルチパスモジュールの組み込みについて、これまではEnterprise Plusでのみ使用可能であったのものが、ひとつ下のEnterpriseでも使用できるようになったこと。これによって、VI3のEnterprise EditionライセンスからSubscription契約によって自動的にアップグレードされたvSphere4 Enterprise Editionライセンスを所有しているユーザの環境がvSphere4に実際にアップグレードされると、3rd Party製マルチパスモジュールが使用できる様になるわけで、より幅広い利用者が3rd Party製マルチパスモジュールを使うことになるきっかけになるかもしれません。
…で、その他にもVAAI(vStorage API for Array Integration)*1の実装、さらにはStorage I/O Controlなどによってストレージまわりの機能はかなり充実したわけですが、他の各機能とは違い、3rd Party製マルチパスモジュールはvSphereとして標準的・均一的に持つ機能ではなく、使用するストレージに最適化されるという形でストレージベンダーにとっては差別化要素となります。
すでにEMCはvSphere4.0リリースとほぼ同時にPowerPath/VEの提供を開始していましたが、vSphere4.1のリリースに合わせて他のストレージベンダーもマルチパスモジュールの提供を開始し始めました。DELLはEqualLogic用のマルチパスモジュールとして、Multipathing Extension Module (MEM)をリリースしました。有償のオプションソフトウェアであったPowerPath/VEに対して、MEMは他のツール群と同様に機器に添付される1ソフトウェアという扱いになっていますので、EqualLogicを所有しているユーザは追加コストなしで使用することができます。
…ということで、長くなってきたので次回に続くということで、次回はEqualLogic MEMについて書いてみたいと思います。

*1:そういえば、VAAIについて書きまくっていたらGoogleで"VAAI"って検索するとトップに出るようになっていました(^_^;)。