時代は2U/4Sへ…。で、FlexMem Bridgeってなーに?

DELLがどばっとPowerEdgeの新製品を発売してきました。先日CloudEdge(PowerEdge C Series)は一部紹介しましたが、Intel Xeon 7500番台(4-8Core)搭載モデルとAMD Opteron 6100番台(8-12Core)搭載モデルも発表されています。ついに、2Uサーバで4ソケットモデルが登場する時代になりました。Intel Xeon 5600シリーズの多く*1ではHyper-Threading機能を搭載していますので、有効化するとすると8コアモデル4ソケットで64論理CPUがOSから認識されることになりますし、AMD Opteron 12コア4ソケットだと48コアが認識されることになります。いやはや、とんでもない時代になったものです。これだけのマルチコアはもはやDBでも活用することは難しいと思いますので、やはりこれだけのメニーコア化を有効活用できる唯一の汎用的ソリューションは仮想化ということになるのでしょう。
この一連のニュースは新CPU登場に伴う新モデル発表という部分をメインに据えていますのでおまけ的な紹介に留まっていますが、標準技術を標榜するDELLが珍しく独自技術をアピールする"FlexMem Bridge"なるものを発表してきています。

Ciscoが4枚のメモリを1枚のメモリと見せかける拡張方式、IBMがeX5外部メモリモジュールを用いた拡張方式を採ったのに対して、DELLはNUMAを逆手にとって?CPUがささっていないスロットに紐付いたメモリスロットも活用できる拡張?方式"FlexMem Bridge"を用意してきました。CPUあたり基本的に8スロット3channel,channelあたり3DIMMが紐づけられているIntel Xeonでは、これまでの2ソケットサーバの場合は18スロットしか使えなかった訳ですが、FlexMem Bridgeを使えば2ソケットだけCPUを搭載した状態でも4ソケット分、36スロットまで活用できることになります。最も市場シェアを持つIntel Xeon CPUと標準的なチップセットだけで実現できる手軽な?メモリ拡張技術といえるかもしれません。専用I/O制御チップや外部拡張インターフェイスなどといった独自技術満載のeX5と比較すると「独自技術」といってもかわいいものですが、単純な分、事実上無償提供されるなどより多くのユーザにメリットをもたらすという意味では価値があるものなのではないかと思います。
CPU1ソケットにより多くのコアが搭載される流れがここ暫く続いておりこの流れは当面変わらなさそうです。また、ハードウェア的に実装される仮想化支援機能など多コアを活かす様々な処理性能が向上していっていますので、2ソケットであっても元々4ソケットサーバを必要としていた処理性能は十分発揮できるようになってきています。最近はCPUの性能向上に合わせたメモリ部分の拡張性がキーポイントとして注目されだしていますが、ネットワークの10Gbps化、ストレージとネットワークのFCoEによるインターフェイス統合などと合わせて、3年後のサーバの姿はけっこう大幅に変化しているかもしれません。
(4/17更新:FlexMem紹介画像をDirect2Dellウェブサイトから拝借したものに差し替えました)

*1:すべてではない。詳細はIntelウェブサイト参照のこと。