Ciscoの行く末やいかに

Cisco最大(規模)の買い手であったと思われるIBMですが、ついにBrocadeのネットワークスイッチ(Foundryを買収したもの)のOEMに踏み切りました。そっちがサーバ事業に乗り出すならこっちだって!というわけでしょうか。黒光りしたその筐体は今やレアものとなりつつあるIBM製ネットワーク機器の雰囲気を漂わせています(^_^;)。

FCスイッチ市場のリーダーであったBrocadeはFoundryの買収によりEthernetネットワークスイッチ市場に参入、Ciscoとのスイッチ市場における全面戦争に突入していましたが、IBMを(部分的にとはいえ)切り崩したことにより状況はなかなか面白いことになってきています。そもそも、サーバベンダー各社もエッジスイッチを中心にネットワークスイッチ市場に切り込んでいるわけで、Ciscoがサーバ市場に参入することも一種の宿命といえるかもしれません。
そしてこの混乱状況にさらに拍車をかけそうな技術がFCoE。まだまだ各社とも取り組みにはばらつきがあり、FCとEthernet通信を10GbEで統合するだけのような扱いですが、サーバ側に搭載するCNAやFCoE対応スイッチ、ストレージやネットワークに対して非常に沢山の経路が必要となる仮想化との相性の良さなど、サーバベンダーとネットワークベンダーを巻き込んで新たな市場におけるパイの奪い合いが熾烈に繰り広げられることになりそうです。現状、QlogicやEmulexはCiscoが提供するFCoE ASICチップを組みこんでCNAを提供していますが、標準化されればCisco以外の各ベンダーもFCoE ASICに乗り込んでくることになりそうです。ASICの組み込みと多少のファームウェアの改良だけで対応できるようになれば、iSCSIストレージベンダーなどももしかしたらFCoEにも対応する様になるかもしれません。そうなるとFCとiSCSIというSANの区分けはさらにカオス化していきそうですし、スイッチベンダーももはやIPとSANの区分けがなくなり、まさに全面競争に突入です。
いやいや、戦国時代ですな。