サーバやらストレージやら…シェア情報

まずはサーバから。こちらは国内シェア。

MM総研は、2008年(1〜12月)のPCサーバー国内出荷実績をまとめた。それによると、国内PCサーバー市場は、前年比3%増の56万5,730台でプラス成長となった。景気悪化の影響を受ける前の上半期(1〜6月)に、前年同期比で8.8% 増加したことが年間の成長を下支えしたが、下半期は前年比2.4% 減となり、上半期から一転してマイナス成長となった。出荷金額は、前年比6%減の2,153億円にとどまった。1万円台の低価格サーバーに加え、下半期以降、メモリ、HDD等の部材価格の下落により単価が減少に転じたことが影響した。

http://www.m2ri.jp/newsreleases/main.php?id=010120090305500

毎度恒例、出荷金額で出荷台数を割った1台あたり単価を出してみると…約38万円。ハイエンドサーバの価格はかなりするわけだから、やはり数万円程度の超格安サーバが全体の単価をかなり押し下げていると思われます。
出荷台数に基づく順位はNEC, 日本HP, デル, 富士通, 日本IBMの順。その他の合計は5位の日本IBMよりも少ない割合の模様ですので、この5社で市場のほぼ全体を分割していることになります。NECは国内ではトップを維持していますが海外からは撤退続きとなっており、価格勝負に出てきている外資系3社に対抗していけるのか、今後に注目です。
つづいてストレージ。こちらはワールドワイドシェア。

IDCによると、2008年第4四半期における外部ディスク・ストレージ・システムの世界売上高は、同期比0.5%減の53億ドルだったという。
外部ディスク・ストレージ市場の売上高ベースの市場シェアトップは米国EMCで23.3%、以下米国IBM(15.7%)、米国Hewlett-Packard(HP)(13%)と続いている。

http://www.computerworld.jp/topics/storage/137749.html#
ベンダー毎にシェアの動きが大きいのががストレージ市場の特徴。1位EMCはしぶとくトップを維持していますが、2位IBMは2007Q4と比較して-10%と大幅落ち込み。4位のデルは逆に+10%となっていますが、こちらはEqualLogicの買収が貢献していると思われます。これまでシェアを伸ばしてきていたNetAppはここに来て停滞、Sunは大幅にシェアダウン。サーバベンダーはストレージをサーバと並ぶ両輪にしようとしており、EMCやNetAppなどのストレージベンダーとの争いはより熾烈になっていくと思われます。仮想化の普及はネットワーク・サーバ・ストレージの垣根を押し下げている模様です。
(3/10追記)
ストレージに関してはこんな記事もあります。

ストレージだけは支出が伸び、0.05%増という見通しが立てられていた。この数字はわずかだが、ほかのハードウェアの支出が2%から3%のマイナスと予想されているのとは対照的である。
(中略)
デスクトップPC、ノートPC、サーバ、携帯端末への支出は、それぞれ3.2%減、2.8%減、2.5%減と1.8%減という結果になった。プリンタ、ディスプレイ、その他の周辺機器に対する支出も、それぞれ2.8%減、2.5%減と3.2%減だった。
ソフトウェアへの支出は0.05〜1.7%減で、対応するハードウェアによって、数字に開きがあった。なお、OSへの支出は1.3%減と予想されていた。
ネットワークおよびテレコム機器の支出も、先行き1年には減少すると予想されていた。LANが1.5%減、WANが1.2%減、インターネット/イントラネットエクストラネットが0.6%減、テレコム機器が1.2%減となっている。

http://www.computerworld.jp/topics/storage/137671.html
サンプル数がそれほど多くない調査なので、全体の状況を正しく反映しているとは言い切れない部分もあるが、それでもストレージがITのなかで成長分野であることは明らかです。仮想化などの普及により、統合ストレージの導入は大企業から中小企業へと広がりつつあります。ハイエンドではなく、ミドルからローエンドの統合ストレージの成長は暫く続くのではないかと思います。