可能だけど不可能、でもだから私たちの土地。

住居用地域には7つの区分があり、厳しい方から順番に「第1種低層住居専用」「第2種低層住居専用」「第1種中高層住居専用」「第2種中高層住居専用」「第1種住居」「第2種住居」「準住居」の順番。我が家の建つ「第1種住居地域」は住居向けではあるもののオフィスビルや一定規模以下のホテルなども建築可能な地域。住居としては静かな環境が維持されるに越したことはないわけでそうした種類の建物が規制されていた方がよいのですが、環境が守られる地域は同時に求められる法的な基準も厳しい。建坪率や容積率はかなり制限されることになるため、私たちのような小さな土地に家を建てようと考える人にとってはカラオケボックスやパチンコ屋が規制されていつつ建坪率・容積率にもゆとりがある「第1種住居」が最も適した選択(というか、それしか選択してはいけない?)なのではないかと思います。
我が家の建坪率は60%、容積率は160%です。建坪率については第1種住居地域としては標準的。これよりも規制の厳しい地域ではほとんどが50%以下に規制されているので、やはり小さな土地に建てる場合は第1種住居地域であることは重要です。続いて容積率、こちらは本来200%の土地なのですが、面している道路幅がまだ4mではないため、規制されて160%となっています。廻りの住宅が立て直しなどによってセットバックされていけば、本来の容積率基準に戻るのですが、はたして何時のことやら…。
続いて斜線制限。容積率的には160%であっても容積率的には3階建てが可能なのですが、我が家の土地の場合は道路に対して北側にあり、北側斜線制限を踏まえると実質的に3階建てはできません。どうやらこの土地を分譲屋さんがスルーした理由はそのあたりにあるようです。近くで分譲販売されている土地は道路に対して南側に位置しているため斜線制限に引っかかることなく3階建てにすることができています。ま、私たちの場合は当初から2階建ての予定でしたのでそれほど問題にはならなかったのですが。道路斜線についてもベランダを広げるためには引っかかるところでしたが、こちらは天空率による緩和により対応。私たちの要望に対してさっと解決策を出してもらうことができたのでよかったよかった。
最後に防火対策。都内はほとんどですが、我が家の地域も準防火地域となっています。1階は隣地境界から3m、2階は隣地境界から5mの範囲で防火性能が求められます。窓ガラスは網入りガラスにする必要があります。私たちの家は2階建てなので柱や梁を表し作りにできていますが、3階建てにする場合は石膏ボードで覆う必要があったようで。
…などなど、色々な規制や制限を乗り越えて今週から家づくりが始まる予定です。さて、ここからスタートだ。