木の家2

(2009/2/19)
「木の家2」のプロトタイプ模型3戸が完成している。

http://www.kai-workshop.com/
まだプロトタイプ模型の段階ではありますが、リリースに向けて1歩1歩進んでいるようですね。
箱の家をベースに木の家が誕生してから5年、それぞれが取り入れた進化を融合するような、いいプランがつくられるといいと思います。アクアレイヤーとかはぜひオプションであっても取り入れてもらいたいところ。ま、元々万人うけするようなスタイルの家ではないですし、コンセプトは明確なのですから、そうした方向性がぶれることなく、いい意味でのさらなる標準化とローコスト化を推し進めたプランを見てみたいところです。
(2/20追記)

(2009/2/20)
9時、栃内と「木の家2」の打ち合わせ。10時、ムジネット商品開発部3人が来所。3つのプロトタイプをプレゼンテーション。いくつか質問を受けた後これまでに実現した無印住宅の敷地について説明を受ける。「木の家2」プロトタイプを建設予定の敷地は既に決まっているようだ。

ほぅほぅ。となると、そう遠くない将来に「木の家2」プロトタイプは実際の建物としてお目見えすることになるのかな?
(3/7追記)

(2009/3/5)
10時、ムジネット来所。「木の家2」プロトタイプの打ち合わせ。僕たちの案に関するムジネットの検討結果と概算見積の検討。設備家具に検討の余地がある。さらにコストを絞らねばならない。界工作舍からは吹抜のない別の案を提示。3月末までにさらに突っ込んだ検討を行うことになった。

継続ウォッチ中(^_^;)。ムジ・ネットは情報を一切開示しないが、こうやって情報が流れ出しています。ムジ・ネット側から吹き抜けなしを提案することはあっても逆はないのではないかと思っていたのでちょっと意外。いい意味で期待を裏切ってくれる木の家2が登場するとよいのですが。

(3/29追記)

(2009/3/27)
10時ムジネット来所。プロトタイプ住宅のコストダウン可能な工事項目について細かな説明を受ける。基本コンセプトを変えないような工事項目は可能な限り取り入れるように検討してみよう。さらに他のプロトタイプについても同じようなコスト検討をする必要がある。プロトタイプ住宅を建設する敷地も絞り込まれてきたので実施設計の準備をはじめねばならない。細部の検討をムジネットに任せきりにするのではなく、こちらからも新しい仕様について提案すべきだろう。

細かい事項の調整にまで入っているとなると、次第に実現に近づいている模様。「プロトタイプ住宅を建築する敷地も絞り込まれてきた」とあるけれども、このプロトタイプはモデルハウスなのか誰かの木の家をプロトタイプとして扱うのか、興味があります。
(4/3追記)

(2009/4/1)
10時半から「木の家2」の所内打ち合わせ。プラン・ヴァリエーションの再検討、スケルトン販売のための構法システム、外壁パネルのデザインなどについて議論し、界工作舍としての基本方針を決める。

外壁パネルのデザイン?むむむ。木の家2に対する興味は3点、1点目は木の家1のリリース後に箱の家において取り組んできた改善や新しい取り組みがどこまで木の家に取り込まれるのか、2点目は既存の木の家および箱の家との違いがどれだけあるのか、3点目は基本仕様と提供価格のバランス。木の家でも継続的な改善はされ続けているだろうが、箱の家のような抜本的な変更はなかったので、そのあたりのマージがどの程度されるんでしょうね。
(4/10追記)

(2009/4/9)
8時半に事務所を出て、渋谷で湘南新宿ラインに乗り、10時過ぎ籠原駅着。栃内とムジネットの担当者と待ち合わせタクシーで「MUJI+INFILL木の家」モデルハウスへ。外観デザインは今まで観たモデルハウスの中でもっともプロトタイプに近いが、内部のプランはかなりモディファイされている。幾つか気になる点のうち、階段の位置が一番気になる。しかしこれを修正するにはプラン全体に手をつけざるを得ない。やはり一室空間はプラニングが決定的であることを痛感する。外壁の基礎周りの納まりにも注目。ここにも改良点がありそうだ。食卓で「木の家2」の打ち合わせ。とはいえ4月になってムジネットの運営体制が大きく変わり、基本方針の再確認から再会することになりそうだ。

ども。木の家ウォッチャーのtakaochanです(^_^;)。
籠原にモデルハウスなんてあったっけな…。あぁ、熊谷店の新しい木の家だな。外観はともかく、内部は個々にカスタマイズされるべきモノだと思いますがどうなんでしょう。『一室空間はプラニングが決定的であることを痛感』という点は強く同意しますけどね。ふむ、どれだけ根本的な見直しが図られることになるのか、期待するか。もう自分たちの家は建てられつつあるわけで、単なる興味対象に過ぎないのだけれども。
(4/15追記)

(2009/4/13)
10時ムジネット来所。社長が交代し新しくNCN社長の田鎖氏が専務に就任。今後は田鎖氏がムジネットの運営を担うことになった。建築の分かる人なので話は通じやすいが、これまでの経緯を理解してもらうためには少し時間が必要かもしれない。2004年に販売がスタートした「木の家1」のシステム・メンテナンスも含めて、全体の基本コンセプトを見直すいい機会である。(略) 引き続き栃内と「合板箱の家」のHP掲載の打ち合わせ。コンペには当選しなかったが、僕たちとして「箱の家」の新境地を開く自信作なので、界工作舍HP上でクライアントを募集することにした。技術面はまったく問題ないが法律とコストの条件を押さえる必要がある。

NCNがそこまで無印良品の住空間事業にコミットしてくるとは思わなかった。NCNにとって、ムジ・ネットはかなり大規模なSE構法提供者であり、重要な顧客であろうことは想像できたが、運営にまで携わるとなると意味合いはだいぶ異なる。ムジ・ネットは引き続きSE構法を基軸にした家づくりをプランニングしていくことになるだろう。ま、ユーザにとっては悪い話ではない。
つづいて箱の家のニュータイプなのか?「合板箱の家」。これまでの箱の家と比較してどのように進化しているのか、そしてそうした取り組みがどこまで木の家2に反映されていくことになるのかなど、興味は尽きない。
(4/28追記)

(2009/4/27)
10時、ムジネットの田鎖、高野両氏が来所。「木の家」のシステムの改良点について説明した後、「木の家:ヴァージョン2」について議論。田鎖さんが新たにムジネットを率いることになったので「木の家」のシステム・メンテナンスを実施することになった。世の中に類似の住宅が蔓延してきたので、改めてコンセプトを明確にしておくことは確かに重要だろう。5年目のシステム・メンテナンスになるが、改めて当初のコンセプトについて考え直してみることを約す。次回の打ち合せまでに少し時間を貰い「建築の4層構造」による問題点の整理を試みてみよう。

木の家は今でも多くの人の関心を集め、支持されていると思いますがそれでも5年を迎えた現在、改めて根幹に向き合い、新たな1歩を踏み出すことは必要なことといえるかもしれません。ここから先、具体的なかたちとして新しい木の家を産み出していく過程が最も難しいでしょう。新しい木の家においてどのようなコンセプトが具現化されることになるのか。これまでを見てきた私たちにとって、今後の指針は気になるところです。
(6/5追記)

(2009/6/4)
10時ムジネット来所。今後の販売戦略のために「木の家1、2」のキーコンセプトを4層構造にしたがって説明。引き続き「木の家」のプラニング・マニュアルと「木の家2」のデザインボキャブラリーの説明。ムジネットからは今後のスケジュ−ルと「木の家1」のコストダウン案について説明を受け、基本方針について議論。11時半終了。

さて、やっと具体的なプランが形になってきたみたいですね。木の家1のコストダウン案ってことは、木の家のバリエーションが増えるような感じとなるのでしょうか。ま、自分の家のことで手一杯になってきましたので(^_^;)、ウォッチしている程度で継続します。
(7/4追記)

(2009/6/30)
10時、ムジネット来所。「木の家-1」のコストダウン案の詳細を整理。最近は「木の家」の売れ行きがいいので、早急にヴァージョンアップ版を実施に移す予定だと言う。次は「木の家-2」の詳細検討に入る。

ふむ。ムジネットとしては朝の家で拡販を目指していたのかもしれないが、実際には木の家の存在に気がつくきっかけとなっているのかもしれませんね。
(7/31追記)

(2009/7/29)
10時ムジネットが来所。「木の家-2」の概算見積がまとまる。まだ構法が確定していないので最終案ではないが、それでもかなりのコストダウンが可能であることが見えてきた。それにしてもSE構法がここ10年間停滞していることには改めて驚いた。「木の家2」をブレイクスルーさせるにはSE構法のイノベーションが不可欠であることを担当者に伝える。8月前半までに「木の家2」のスペックをまとめて申請する予定。「137伊東邸」を「木の家2」のスペックで実現することについてはムジネットも乗り気のようだ。

ふむ。木の家2がどんなものになるのかはなかなか興味深い。SE構法もいい技術であるが故に改善が止まっていたのだろうか。木の家2が単なるコストダウンを目指すものなのか、箱の家における発展を取り込んだものなのか、既に建ててしまった以上他人事ではあるのだが、興味はある。
(8/2追記)

(2009/8/1)
条件さえ合えば「木の家2」のモデルハウスにすることも快諾してもらったので、早速ムジネットに連絡。

ふむ、平屋型ですかMUJI+INFILL木の家の第1号も同じように生まれているわけで、やはり箱の家として生まれることになるんだろうなぁ…。木の家2の指向性がやっと具体的な形としてアウトプットされることになるようなので、興味あり。近場ならば完成見学会に行ってみたい。
(8/23追記)

(2009/8/19)
10時、ムジネット来所。今回は田鎖専務を含む4人。「木の家2」の申請書類の確認の後「137伊東邸」のモデルハウスに関する条件について話し合い。界工作舍が開発した「木の家2」の仕様をどこまで適用できるかが課題だが、プロトタイプと一般商品との条件の違いが大きい。田鎖専務からいくつかの問題点が提出されたが、まだ回答は確定していない。ムジネット内部でも経営者とエンジニアとの間に微妙な温度差があるようだ。とりあえずスケルトンとシェルターの仕様についてだけ確認し、設備関係については今後の検討課題とする。

やはり木の家2が標準化されて商品化されるのはまだまだだいぶ先のことになりそう。現時点ではいい意味でバリエーションもかなり展開し、箱の家とは系譜をわけた木の家としての展開があるが、その後の箱の家の発展を取り入れた木の家2がどのように商品化されていくのか。モデルハウスを通じて垣間見えると面白そうなのだけれども。
(9/18追記)

(2009/9/16)
10時ムジネット来所。「137伊東邸」の構法について界工作舍仕様と「木の家-2」の標準構法との擦り合わせ。標準構法が確定していないので「適用例としての展開」という形を取ることができない。標準構法を想定した上で、適用例から標準構法へフィードバックするという形をとらざるを得ないのが難しい。早急に規矩図をまとめて検討することになった。終了後「木の家-1」と「木の家-2」の違いを明確にする問題について議論。すでに「木の家-1」の改良版を提案しているので、両者の仕様はかなり近づいている。あえて相違を定義する必要があるのは、界工作舍とムジネットの契約問題があるからである。

木の家2ウォッチャーもはや半年以上経過、あと一歩なものの、まだ具体的な形になるまでにはもう一歩前進が必要そう。SE構法とガルバリウム、外断熱などの仕様をベースにした木の家1に対して、木の家2がどうなるのか、そして木の家1の改良版とは?など、まぁのんびりウォッチャーは継続予定。
(10/30追記)

(2009/10/28)
10時ムジネット3人来所。「136伊東邸」の詳細図面を渡し説明。これで建築図は一通り揃ったので今週末までに設備図をまとめる予定。ムジネットから概算見積が出て来たが、ややダブついている印象なのでもっとシビアに見積もるように依頼。界工作舍としても精細な査定が必要である。

さて、詰め作業はまだもうちょいかかりそうだ。
(11/09追記)

(2009/11/06)
花巻、栃内と「136伊東邸」と「MUJI-INFILL木の家 version2」の仕様の摺り合わせとムジネットの概算見積の査定。ムジネットが国交省の「長期優良住宅先導的モデル事業」に採用されたので、version2の実現可能性が見えてきた。

ふむ、年明けそう遠くない頃には形になり始めるかな?
(11/22追記)

(2009/11/13)
11時半栃内と「136伊東邸」の基礎構造について打ち合せ。ムジネットからのフィードバックについて確認。平屋建てにしてはやや大袈裟な基礎だが、長期優良住宅の認定を得るにはやむを得ないシステムである。

平屋か。ということは吹き抜けはないわけで、どんな木の家/箱の家らしさが出るのか、期待。

(2009/11/17)
10時ムジネット来所。花巻、栃内と「136伊東邸」の見積書と契約書、覚書などの叩き台について説明を受ける。モデルハウスとしてのサービスや長期優良住宅の補助を受けてもなお予算をかなりオーバーしているので、いつもの「箱の家」と同じように減額設計変更をせざるを得ないことが判明。午後2時、伊東一家来所。ムジネットからの書類一式を渡し、内容について一通り説明した後、減額変更の方針を伝える。1週間後までには何とか決着をつけたい。

ついにここまで来ましたね−。あと一歩みたいですが、はやくどんな感じか、観てみたいです。
(いろいろ忙しくてウォッチ中略。その間のBlogも全文検索で引っ張れるのですが、やめておきます)
(2/7追記)

(2010/1/16)
長期優良住宅補助申請の審査が長引いているので実質的な工事開始は月末になりそうだ。上棟は2月末、完成は5月の予定。「136伊東邸」は「MUJI+INFILL木の家」第2ヴァージョンのモデルハウスである。いくつか新しい試みを盛り込んでいるので十分に現場監理を行わねばならない。

茨城か…。完成してもそう気軽には見学会には行けそうにないですね。ま、仕方がない。