書評:『INSIDE STEVE'S BRAIN スティーブ・ジョブズの流儀』リーアンダー・ケイニー/ランダムハウス講談社

Apple/Steve Jobs評本の新作。アップルの取材を12年以上続けている著者による作品なので、非常に丁寧に取材を重ねた結果として創り上げられた作品であることがよくわかる仕上がり。

スティーブ・ジョブズの流儀

スティーブ・ジョブズの流儀

  • 序章
  • 第1章 フォーカス:「ノー」が救ったアップル
  • 惰2章 独裁:アップルのワンマン・フォーカスグループ
  • 第3章 完全主義:プロダクトデザイン、卓越性の追求
  • 第4章 エリート主義:Aプレーヤー以外の能なしは去れ
  • 第5章 情熱:宇宙をへこませる
  • 第6章 発明欲:イノベーションはどこからもたらされるのか
  • 第7章 ケーススタディiPod誕生の経緯
  • 第8章 トータルコントロール:一から十まで
  • 謝辞

Appleの強みはなんといってもその拘りにあるといっていいだろう。Appleの強み、というよりもそれはSteveの強み、というべきか。それがユーザのニーズにヒットしない場合は悲惨なのだが、それがユーザのニーズに合致した場合の強さは他の追随を許さない圧倒的な輝きを放つ。
機能ではなくユーザ体験を重視するAppleのやり方はまさに「おもてなし」そのもの。いかにユーザに対して価値のある、満足感の高いおもてなしを提供するか。ハードウェア、ソフトウェア、デザイン、機能、それぞれを組み立てるのではなく、それらを完全に統合して1つのユーザ体験として提供することができるAppleの内側をかいま見せてくれる、Appleの人々という視線からApple、そしてSteve Jobsを描く、ただ何も考えずに読むだけで充分に面白い1冊。