インフラサービス?

米国eBay(イーベイ)は、社内でBI(Business Intelligence)分析を行うために運用している巨大データ・ウェアハウスの機能やリソースをWebオンライン・サービスとして外部の企業に提供する方向で検討を進めている。
すでにAmazon.comは、社内向けに開発した各種のサービスを社外の顧客に提供しており、なかでもアプリケーション・ホスティング・サービスEC2(Elastic Computing Cloud)とホステッド・ストレージ・サービスS3(Simple Storage Service)は良く知られている。
eBayのデータ・ウェアハウスには、オンライン・オークションに関連する5PBペタバイト)のデータが蓄積されており、毎日50TBのデータが新たに追加されている。

http://www.computerworld.jp/topics/cloud/124389-1.html
Amazonに続いて、eBayも自社に構築したバックエンドインフラそのものをサービスとしてユーザに売り出そうとしている模様です。
AmazonにしろeBayにしろ、インターネットにおいて世界規模でシェアを獲得し、それを維持し続けられているオンラインサービスの裏側には必ず膨大なインフラ環境と、工夫が凝らされたシステムがあるはずです。ユーザからの見た目はウェブブラウザの中にあっても、その仕組みをこれだけ莫大な数のユーザに対して一定のレスポンスを維持して24時間/365日提供し続けることはそう簡単なことではありません。そんな自らのサービス品質を支えているという裏づけを元に、そうして築いたインフラシステムを自社のサービスに対してだけでなく、簡易に用意できるインフラを使ってサービスを提供したいと考えている人たち(主にスタートアップ企業やスモールスタートのオンラインサービス企業でしょうかね)に使用した分に応じた課金で提供するサービスはまだまだ創世記段階ですが、次世代の1つのシステムのあり方として一定のシェアを占めることになるかもしれません。
セキュリティやサービス品質、稼働率の保証など、課題は色々とありますが、インフラの管理や運用に煩わされることなくリソースをサービス開発に集中したいと考えている人たちにとってすでにこうしたサービスは有力な選択肢になりつつあります。
サーバの仮想化、クライアントの仮想化、アプリケーションの仮想化と絡み合うようにインフラのサービス化が進んでいくのでしょうか?
数十年後にはハードウェアベンダーは単にハードウェアを売るのではなく、ハードウェアとサービスをひとまとめにした「インフラというサービス」を売る業態に変わっているかもしれませんね。