チャーリー・ウィルソンズ・ウォー

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予告編が予告変?なだけに、この映画をコメディ映画だと思っている方もいらっしゃるようだが、この映画はアフガニスタンをめぐる、1980年から現在まで続く世界的な問題を扱った作品である。ソ連のアフガン侵攻、アフガンの軍閥、各国の思惑、そしてその結果としての現在のアフガン…。それらの歴史的な経緯を把握した上で見ないと、何がなにやら、かもしれない。特にコメディ映画かと思って観た方にはショックが大きいだろう(^_^;)。
きっとこの映画はヒットしないだろう。少なくとも、日本ではヒットするような映画ではない。そしてアメリカの視点で描かれたこの映画を、日本人は素直に受け止めるのではなく、冷静に考えてみるべきだ。この映画は決して「最後だけ」とちったのではない。そもそものやり方は正しかったのか?歴史は取り消すことが出来ないからこそ、しっかりと考えてみるべきなのだ。特に日本人はアメリカ人が作った映画として、ちょっと斜めに捕らえてこの映画を受け止めるべきだと思う。
とはいえ、逆にこのような映画を作ることが出来るアメリカの奥深さも感じずにはいられない。そして、この映画を通じて、歴史は人が「創る」ものであることが強く伝わってくる。歴史的に正しかったかどうかという判断はそれぞれが考えるべきことだが、同時に日本に欠けているものは何なのかということについても同時に考えるべき作品といえるだろう。