NAP

たまにはMicrosoftに賛辞を。
Windows Server 2008から用意された新しい機能であるNAP(ネットワークアクセス保護)。世の中に出回っているクライアント端末の90%を占めているWindowsを提供している立場としてこの機能を提供することはMicrosoftにとって必要なことであり、そして起業にとってのクライアント管理に重要な意味を持つ機能であるともいえるだろう。
Microsoftはこれまで個別に色々なクライアントのセキュリティを確保するための機能を追加してきていたが、あくまでもそれは個別の機能でしかなかった。対してこのNAPはそれらを統合的に管理する機能であり、起業におけるクライアント管理の重要なターニングポイントとなるだろう。
なんと言っても素晴らしいのは、MicrosoftがこのNAP機能を単なる自社製アプリケーションによる囲い込みツールとして作り上げたのではなく、どんなベンダーも機能を追加できるフレームワークとして用意した点だろう。
NAPはセキュリティを確保するためにこれまで用意されてきた様々な仕組みをつなぎ合わせ、連携させる枠組みとして機能する。
802.1Xとの連携など、サーバとネットワークをトータルで活用したセキュリティ確保の仕組みとしてNAPがどれだけ「使える」ものになるのか、Windows Server 2008の機能として、(ユーザとしてはなにかと厳しくなって大変だけれども)期待したい機能の1つだ。
http://www.microsoft.com/japan/windowsserver2008/network-access-protection.mspx