統計数字を疑う〜なぜ実感とズレるのか?

統計は非常に重要であり必要なものであるという前提で、統計数字がなぜ実感と合わないのかについて解説することに主題を置いた一冊。

統計数字を疑う なぜ実感とズレるのか?
門倉 貴史
光文社
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  • なぜ交通事故者数は減っているのか?→事故から24時間以内に死亡した場合のみをカウントしているため、医療の進歩によって24時間以上の延命が可能になったから?
  • 平均貯蓄残高は1728万円?→一部の非常に多額の貯蓄を持つ世帯の貯蓄残高が全体の平均を押し上げている。メディアン(中央値)は1052万円、モード(最頻値)は200万円以下。

…などなど、実感と統計値が乖離している理由はなぜなのか、様々な例を紹介しながら解説している。また、単に統計だけでなく、裏の経済、いわゆる地下経済についても解説している。
統計値をそのまま受け取るのではなく、その統計値はどのように算出され、どんな計算によって導き出されたのか考えるきっかけとしても読む価値はあると思う。