行動経済学

さて、そろそろ7日に出題した問題の回答をば。

問題1 今、あなたはテレビのクイズ番組に出演しているとする。
 何問かの問題に正解し、最後の賞金獲得のチャンスがやって来た。
 ドアが3つあり、どれでもいいからドアを開けるとその後ろにある賞品がもらえることになっている。1つのドアの後ろには車が置かれているが、残りの2つのドアの後ろにはヤギがいるだけだ。
 あなたは、A、B、Cの3つのドアから見当をつけてAのドアを選んだとしよう。まだドアは開けていない。
 すると、どのドアの後ろに車があるのかを知っている司会者は、Cのドアを開けた。もちろん、そこにはヤギがいるだけだ。ここで司会者はあなたに尋ねた。
「ドアAでいいですか?ドアBに変えてもいいですよ。どうしますか?」
 さあ、あなたはどうするだろうか。Aのままでもよいし、まだ開けられていないBのドアに変更してもよい。どちらを選ぶか?

http://d.hatena.ne.jp/takaochan/20060707/1152278278

答えは「変更するべき」である。

この問題は一見すると変更してもしなくても確率的に同じであるかのように見える。
元々3つの選択肢があり、それぞれ1/3の確率だった選択肢が2つになり、それぞれ1/2になったと思うからだ。しかし実際にはそうではない。この場合、ドアBに選択を変更すると車が当たる確立は2/3になる。
ポイントは「Aが当たる確率」と「BもしくはCが当たる確率」の2つの選択肢があると考えてみるとわかりやすい。元々Aが当たる確立は1/3で、BもしくはCが当たる確率は2/3だった。その上でCがハズレであることが示されたのだから、Bに変更すれば当たる確率は2/3となる。

A B C
当たり はずれ はずれ
はずれ 当たり はずれ
はずれ はずれ 当たり

当然、Aのままにするということは逆に2/3の確率で「外れる」ことも意味する。
この問題にはかの有名な数学者ポール・エルデシュも間違えたとのことなので間違えても全然おかしいことではない。
行動経済学 経済は「感情」で動いている