IP-SAN (0)

Fiber Channelを用いたFC-SANから、最近はEthernetを用いたIP-SANにバリエーションが広がりつつあります。
Fiber Channelを用いたFC-SANが普及したことによって、外部ストレージは単なる「外部」から「統合」ストレージへと進化しました。多くのサーバが共有して使うことを前提としたストレージが一般化することによって、ストレージは単なるデータの保存場所から様々な機能を持ったITインフラとなり、ソフトウェアと連携したバックアップやスナップショット機能、さらにはDRのためのデータレプリケーション機能を持つなど単なるハードウェア製品ではなくなりつつあります。
そして次のステップとしてIP-SANの普及。SCSI通信を「ネットワーク」としたFiber Channelはストレージをサーバから切り離すきっかけを作りましたが、Fiberケーブルを用いているためにFiberケーブルを接続するHBAやFCスイッチが非常に高価となりコストが高くなる点が難点でした。その課題をネットワーク通信用として広く普及し、コストも非常にこなれたものとなっていた1Gbps NICEthernetスイッチを用いたTCP/IPで置き換えてしまおうという発想で規格化されたのがIP-SANです。
そんなIP-SANですが、iSCSI, FCIP, iFCなど様々な規格が規定されていて特に本命が明確になっているわけではないというのが現在の状況です。どの規格が勝ち残るか、という話ではなくどの規格がどのような場合に適しているのか、しばらくの間 継続してこのBlogで考えていきたいと思います。おそらく4-5回ぐらいになるかなと考えています。
とりあえず、今回は前振りだけ。