スペインGP:決勝感想

予想外に荒れた展開のスペインGP決勝だった。見ていても面白かったのだが、Hコヴァライネンのクラッシュだけは多少心配。2週間後のトルコGPにエントリーできる可能性は低そうに見えたが、まだ状況ははっきりわからない。
やはり強かったフェラーリ。2戦連続での1-2フィニッシュ。フェラーリマクラーレンBMWの3チームが3強であることは確実なのだが、その中でも歯車がかみ合ったときのフェラーリは一歩抜き出ている気がする。とはいえ、Kライコネンは今シーズン初めてのPP獲得。Fマッサもまだドライバーズポイントランキングでは4位。昨年も1-2フィニッシュを決めている次戦トルコGPで今シーズンの流れがはっきり見えてきそう。
3位にはLハミルトン。初戦オーストラリアGPでの優勝から3戦ぶりの表彰台獲得。Lハミルトン自身もマクラーレンもまだちょっと歯車がかみ合っていないかんじ。まぁ昨シーズンからの騒動を考えると仕方がない面もあるが…。銀河帝国の行方やいかに。壮絶なクラッシュを起こしたHコヴァライネンは救急車で運ばれる結果に。何かを踏んだのか突然タイヤがバーストしたように見えたが、タイヤバリアを突き破ってフロント部分が大破するほどの事故だったので、無事で何よりといえるだろう。
4位はRクビサ。昨シーズンはチーム名とのNハイドフェルドと比較するとレースごとに波がある感じがしていたが、今シーズンのマシンは完全にRクビサの方が乗りこなしている様だ。NハイドフェルドはJトゥルーリに抑えきられて9位でノーポイント。コンストラクターズポイントでもフェラーリに逆転され、マクラーレンにもあと1ポイントに迫られる結果に。
5位はMウェバー。ここ2戦連続で7位でポイント獲得していただけに、まぁ本人としても納得の結果だろう。潤沢な資金を投入しているレッドブルだが、どうもここ数年、一線を越えられていない感じがする。ギリギリポイントを獲得できる範囲にはいるものの、どうも表彰台が遠い。Dクルサードは最後の最後でなんとか佐藤琢磨をパスしたものの12位に終わり今シーズン不運続きでいまだノーポイント。おそらくこのベテラン2人のコンビは今シーズンが最後になるだろう。
6位はJバトン。やっとホンダに3ポイントをもたらした。単純なマシンの競争力だけで考えれば、この結果は実力以上の結果といえるだろう。やっとトヨタよりも上位でフィニッシュしたものの、今シーズンこれ以上上位に進出することは難しいかもしれない。昨シーズンはノーポイントで終わっている次戦トルコGPの結果やいかに。
7位は中島一貴。オーストラリアGPに続いてポイント獲得。チームメイトのNロズベルグがリタイアしている中で、貴重なポイントをチームにもたらした。トヨタの後ろ盾があったからレースシートにすわれているといわれることもある中島だが、この結果でチームからの信頼も厚くなるだろう。ここぞというときにしっかりとしたラップで走ることが出来る中島は今後もF1の戦列に並び続けるだろう。
8位はJトゥルーリ。8位とはいえ3線連続のポイント獲得。チーム名とのTグロックがいまいち決勝での結果を出すことが出来ずにノーポイントが続く中、明確にトヨタを引っ張っている。11位に終わったTグロックがポイントを獲得できるのはいつか。
10位Gフィジケラ。今シーズンは4戦ともチームメイトAスーティルを上回る結果を見せている。追い込まれている中でさすがといったところだろう。
13位佐藤琢磨。終盤必死でDクルサードを2週にわたって抑えていたのはさすがだが、本人としてもこうした展開はあまり望んでいないだろう。どういう結果になるにせよ、レース以外のことで煩わされる状況からはそろそろ脱したいところだろう。
予選2位という素晴らしい結果を出したFアロンソは残念ながらエンジンブローでリタイア。表彰台は厳しくてもかなりいい走りをしていただけに、残念な結果。NピケJrが厳しい戦いを続ける中、マシンの実力以上を発揮するFアロンソルノー復活の重要なキーマンといえそう。
さーて、次戦はトルコGP。そしてモナコ。F1の一番面白いシーズンが近づいてきました。