バーレーンGP:決勝

砂吹雪であれだけコース状況が悪い中、荒れたレースになるのではと思いきや、後半は非常に淡々とした展開に。

2戦連続でポイントを逃し、立場的に追い詰められていたFマッサが念願のポイント獲得、しかもぶっちぎりでの優勝。いやはや、さすがフェラーリで3シーズン過ごしているだけのことはあります。Kライコネンも何度かクビサに詰め寄られながらも、それでも横綱相撲での安定した走りで2位フィニッシュ。3戦目にしてやっとフェラーリの1-2フィニッシュが実現しました。
驚くべきはBMW。3位Rクビサ、4位Nハイドフェルドフェラーリの1-2に続く、3-4のポジションをガッチリとキープしました。下馬評なんぞ吹き飛ばす好調さです。何とか5位に食い込んだHコヴァライネンに詰め寄られることもなく、安定した走りでついにコンストラクターズポイントでトップに躍り出ました。このままマクラーレンの上を行くのか、ドイツマニュファクチュアラー代理戦争の行方は面白くなりそうです。
マクラーレンは5位Hコヴァライネンはまぁいいとして、13位に沈んだLハミルトンはおそらく予想外の結果。おそらく最初のノーズダメージの際に、その他の空力パーツも脱落・破損が発生していたと思われますが、それにしても…。なんといっても衝撃的なのは、フォース・インディアのGフィジケラに抑えきられての13位だというところでしょう。マクラーレンフォース・インディアガスコインの作品ベースですので、非常に似たフォルムを持っていることがよくわかりましたが(^_^;)。
6位にJトゥルーリトヨタは今年はかなり安定して上位に食い込んできています。フィニッシュ出来ない戦いが続いていたTグロックもやっと完走、Fアロンソにケツをまくられまくっていましたが、それでも抑えきっての9位完走は素晴らしい。マシンの戦闘力はあるだけに、トヨタがダブル入賞するレースもそう遠い話ではないでしょう。
7位にMウェバー。同僚Dクルサードは18位に沈んだだけに貴重なポイントをレッドブルにもたらしました。プライベートチームらしからぬ資金力をベースにさらに上位に食い込んでいくことを目標にしていた今シーズンですが、これまでのところは少々物足りない感じ。
8位にNロズベルグ。なんだかんだ不利なサーキットであってもしっかりと、たとえ1ポイントであろうともポイントをもぎ取ってくるところはさすが。ウィリアムズが維持でも手放さなかった理由もなんとなくわかります。やはりドライバーたるもの決勝に強いことの価値はとても大きいです。全ドライバー中唯一1ストップ作戦を取った中嶋一貴は残念ながら14位フィニッシュ。それでも完走しきったことにはさすがですが、本人にとってもチームにとってもこの結果は本意ではないでしょう。
Fアロンソは10位フィニッシュ。開幕戦から続いていた連続ポイントが途絶えました。ルノーはまだまだ苦しい戦いが続きそうです。今シーズン、ルノーがどこまで復活してくるのかは注目ポイントの一つですが、なかなか難しいでしょう。とはいえ、厳しいなりに精密なラップを刻んでくるアロンソはさすが。NピケJrはリタイアということで、ルノーは今後さらにアロンソ中心にレースを組み立ててくると思われます。
11位はRヴァリチェロ。予選でかなり期待される結果を残したJバトンがリタイアしたのは残念ですが、まぁ今のホンダの実力が明確になっている結果だとは思います。少なくともルノーレッドブルには勝たないとホンダの名前が泣きますよ。
12位Gフィジケラは経験をつんだ老練なドライバーならではの結果。チームメイトAスーティルも評価されていますが結果は完走扱い最下位の19位。やはり今シーズンはGフィジケラフォース・インディアを引っ張ることになりそうです。
Sボーデ15位。開幕戦ではかなり期待させられたトロロッソですが、売却騒動などでレッドブルから100%なサポートが受けられない状況では厳しい戦いが続きそうです。スーパーアグリフォース・インディアとテール争いするつもりはないと思うのですが…。
そして、16位Aデビッドソン、17位佐藤琢磨。練習走行のように仲良く並んで走っていた両者ですが、まぁなんとか完走したといったかんじ。やはり冬季テストがまったくできていなかったスーパーアグリについては、今シーズンは当面このポジションが続きそうです。